12月21日、朝7時のニュースで「行き過ぎた校則問題 その後の調査」の特集があったが、出勤の関係で見ることができなかった。残念と思っていたら、ネットで記事を見つけたので、さっそく読んでみた。
①「地毛証明」や「下着の色指定」などの行き過ぎた校則については、かなり改善されていること
②校則の公開もかなり進んでいること
が報じられているが、どうも積極的に校則の見直しを行っている学校とそうでない学校に二極化しているようだ。校則の見直しを行って、良かった点は、
▽「生徒の主体的な学校づくりが進んだ」とか
▽「生徒が主体的に校則を遵守しようとする意識が高まった」といった声のほか
▽「校則の見直しの議論で生徒が多様な価値観や考えに触れ、多角的な視点で物事を捉えることができるようになった」という声もありました。
とある。その一方で、課題も寄せられている。
▽「校則が緩和された場合、一部の生徒が学級や学校の秩序を乱すのではないかという懸念」
▽「生徒、保護者、教員が対話する時間の確保が難しい」(以上石川県教育委員会)
▽「校則を見直すことで秩序が乱れるという固定観念もあることから、大きな見直しにつながらない学校もある。校則を変更したあとも、校則を守れない生徒やその保護者への対応に苦慮している学校もある」(奈良県教育委員会)
▽「就職試験への対応を考えると頭髪服装をどこまで許可するか難しい」とか
▽「生徒の意見に安易なものがある」といった声のほか
▽「校則を見直す意義などについて教職員間で十分な共通理解が図られていないことがある」(以上、沖縄県教育委員会)
「なるほどな」という課題であるが、校則を変えるということは、当然このような課題が想定される。肝心なことは、このような課題に対しても、
「君たちは、どう考え、どう解決する?」
と問題を生徒に投げかけることだろう。学校の教師だけで悩んでいる段階では、このルールメイキングの本来の意味は理解されていない。生徒の主体性をどのように育てるのかという問題であり、今話題のAgencyそのものである。学校とはいえ、社会の中の組織である。そのルールを変更すると、様々なことが起こる。ステークホルダーとの調整(この場合は保護者だろう)も課題となる。このような様々な課題を教師が解決しようとするから、「課題」や「壁」となるのであって、その「課題」や「壁」を生徒にフィードバックさせることが大事なのだ。やはり、教師は、なかなか教師癖が抜けないようだ。
以下、NHKの記事
校則公表の公立高校6割に 行き過ぎた校則問題めぐり NHK調査
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