斎藤経産大臣インタビュー

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 4月2日の読売新聞に斎藤経済産業大臣のインタビューが掲載された。大臣直属の「書店振興プロジェクトチーム」の設置に関してだ。記事を読んでいると、読書に関する重要な示唆が大臣から語られている。「なるほどな」とか、「やはりそうか・・・」と思うことがある。
 まず、冒頭から「やはりこれが大事」というコメントがあった。
「小学校1年生の頃から父親が、寝る前に本を読んでくれてね・・・」
これは非常に重要なことだ。いわゆる読み聞かせというものだ。小さいころから本に慣れ親しむということは、その後の読書に大きく影響する。
また、次のようにもコメントしている。
「本はネットでも買えるけれど、関心がある分野が中心になってしまう。本屋は『一覧性』があり、自分の見える脇にある本を手に取ることもある。私自身、視野が広がった経験を何度もしています」
これが、ネットで買う場合と、本屋で買う場合の決定的な差で、如何に本屋というものが重要かを端的に語っている。私も同じような経験をしたことがある。本屋に行って、どんな本が出版されているか、何が売れているか、興味ある著者はどんな本を書いているか、今まで興味があまりなかった分野がどんな分野なのかなどである。例えば、私は美術には、全然疎かった。絵も下手だし、絵を描くことなどは大の苦手だ。しかし、本屋に行って美術の本を見る中で、印象派のバルビゾン派の絵画が好きになった。代表はコローである。やはり、図書館と同じく、本屋は手軽にリベラルアーツを養う町の機関なのだ。

 少し、話はズレるが、斎藤大臣は、塩野七生さんの「ローマ人の物語」「ギリシャ人の物語」を読んでいて、塩野さんとも親交があるようだ。
「塩野さんは、様々な国の栄枯盛衰を見ている。国というのは、人材がいなくなってではなく、活用できなくなって滅びるんだと言われるわけですよ。今の自民党は、どうなんだろうかなどと考えさせられます」
というのは、中々良識のある政治家だと思う。


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