教育ルネサンス「先生」…ペーパーティーチャー


 やっと、「先生」が掲載された。今回は、免許を持ちながら教職に就いていない「ペーパーティーチャー」である。紹介されていたのは、支援員として勤めていた方が、教頭の勧めで臨時教員になられた話である。「ペーパーティーチャー」は、全国にたくさんいる。全国に300万~400万いるらしい。確かに、教員志望が減少する中で、「ペーパーティーチャー」を活用するというのは、一つの手段である。しかし、やはり「やりがい搾取」は解決されないのである。この記事の中にも「放課後も教材を自作して、帰宅は夜7時を回る。」とある。この問題を解決しない限り、「ペーパーティーチャー」達も「さぁ、学校現場に行こう!」と思うだろうか。
 「ペーパーティーチャー」の中には、とりあえず教員免許を取っておこうという人もいるだろうが、教員免許を取るというのは、意外に楽ではない。免許取得のために教職科目を大学で履修・修得しなければならないし、何といっても教育実習があるのだ。それなりにハードルは高い。だから、学生も卒業後の進路に教職という選択肢もあったのだと思いたい。ところが、教職を選ばなかった。その理由は、概ね二つである。


一つ目:教職の勉強をし、実習に行って「教職は自分には向いていない」と判断した。
二つ目:教職もやりたいが、自分のワーク・ライフバランスに合わないと判断した。

である。いずれもが正しい選択である。「やりがい」だけで教職に就いて、自分の能力を削っていくのは良くない。とにかく、何回も言うが、学校現場のブラックさを解決しない限り、教職希望は増えない。若い独身の時は、頑張ることができても、結婚し子どもが生まれ、親としての役目を果たさなければならないにもかかわらず、今の学校現場は家族に犠牲を強いるようになっているのだ。これでは、キャリア選択で教職は選ばれないだろう。

さて、次回、この「先生」シリーズは何を掲載するか、楽しみだ…


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