宮島未奈さんの「それゆけ!平安部」を読んだ。二日で読んでしまった。まだ、読んでいない人のために、ネタバレになってはいけないと思うので、コメントは最小限にしたい。最初は、とんでもない部活があるものだと思って読み始めたが、なるほど、こういう活動なら平安部は成立するだろうと思わせる内容である。対比して考えれば、鎌倉部以降は成立しにくい。武士の世の中で、高校の部活で流鏑馬はさすがに簡単にはできないだろう。鷹狩も無理だ。できるとすれば、自前でカードゲームを作って、「信長の野望」を楽しむぐらいかと思ってしまう。平安部だからこそ、そして貴族文化だからこそ、部活動として成立したのではないかと思ってしまう。読んだ感想は、「青春だな~」という事だ。
だけど、今NHKでやっている「べらぼう」部はできる。狂歌や青本、黄本などを自分で作るのは面白いし、自分たちで浮世絵を描いて木版画を彫るのも面白いかもしれない。
宮島さんは、成瀬シリーズがあるので、どうしても予測不能な主人公を求めてしまう。それほど、成瀬は突拍子もなく、それでいて、一貫性があり、友達想いで、魅力的な奴なのだ。だから、大学生になった成瀬を知りたくなる。成瀬は、どんな大学生活を送っているのか。何をテーマに研究するのか、どんなサークルに入るのか、コンパは行くのか、そして最大の関心事は、彼氏ができるのかという事だ。「成瀬は信じた道を行く」のかるた大会で「すわ、恋愛か!」と思わせる出来事もあったが、相手の片想いで終わってしまった。それがまた、成瀬らしいと言えば成瀬らしい。
大学生の成瀬を見てみたい。そして、欲を言えば、社会人の成瀬にも会ってみたい。
成瀬!COME BACK!
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