府立高校ー入試制度の見直し


 大阪府教育庁が入試制度の見直しを開始した。24年度入試で公立高校の志願者が現行制度で最少となり、定員割れも69校に上ったからである。論点は、試験の日程や受験回数など、多岐にわたっている。とにかく、何とかしないと大阪府から公立高校がドンドン無くなっていくかもしれない。なぜなら、大阪府では3年連続定員割れを起こしたら、再編対象となるという条例があるためだ。このことは以前にも書いた。そして、私立高校入試との同日受験日も提案した。今後の議論がどのように推移するかわからないが、次のようなことが考えられる。
1月中旬・・・公立特別入試
2月中旬・・・私立入試
2月下旬・・・公立一般入試
である。他の自治体でも行われている入試スケジュールだ。ところが、これでは何の解決にもならない。府立の全日制高校の定員割れは継続するだろう。府立の全日制高校の一般入試日程を、私立高校入試と同一またはそれよりも前に設定しなければ、公立高校に人は集まらない。しかし、府立の一般入試を私立入試よりも前に持ってくることは、絶対私立高校側は阻止するだろう。
 就学支援金として、府民の税金を大量に私立高校に使って高校の無償化をしていると、もう公立高校・私立高校の区別はないのではないか。府民にとっては、自分が行きたい高校はどこかという問題である。より魅力ある高校の競争になるのだ。私は、以前にも主張したが、もう公立高校と私立高校の入試を同一日にして、平等な生徒獲得競争を行う土俵を創るべきだろうと考えている。今は、あまりにも府立高校に不利な制度になっている。

 しかし、これには大阪府教育庁の政治力が必要だ。吉村知事に「うん」と言わせなければならない。「公私の切磋琢磨」を掲げさせた維新府政なら「うん」という可能性は無いことはない。府立高校も本当に正念場だ。今後の議論を注視したい。


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