大阪府東大阪市にある近畿大学の学生部が、学生に対して注意喚起のメール配信を行った。内容は、以下の3点である。
1つ目は、交通ルールや通行の妨げにならないことに配慮し、「登下校時の通学マナーを守る」こと
2つ目は、大学近隣の民家の前で喫煙したり、歩きタバコやタバコのポイ捨てをしたりしないこと
3つ目は、酒を飲んで騒いだり、20歳未満の学生が飲酒したりしないこと
である。当たり前の事と言えば、当たり前の事である。18歳を超えた成人としては当然守るべきルールだろう。
しかし、受験生活を終えて、晴れて大学生になれた開放感から、羽目を外すという事があるのも大学生である。「若気の至り」という言葉もあるくらいだ。近畿大学に限らず、どこの大学でもある話だと思うが、近畿大学に寄せられる苦情は厳しいらしい。「東大阪に近大は要らない」とまで言われてしまえば、さすがに大学も何もしないではおられないという事だろう。
今回は近畿大学の話だが、私も高校の校長をしている時に、周囲からの苦情を受けた。学校の周囲を走る野球部の声がうるさいというのである。さらに、テニスコートで練習するテニス部の声もうるさいと言われた。教頭先生が、「すみません」と謝るしかないのだが、校内的には、「学校だから仕方ないでしょう」というのが大半の意見だ。小学生や中学生が活動する声も、「子どもの元気な声が聞こえて、こちらも元気をもらえる」と思う人が多かったように思う。しかし、その声を煩わしく思う人が増えている。世の中、心に余裕が少なくなっている人が増えているのだろう。
この内容を書いていて、高校時代の事を思い出した。私は、松原市にある生野高校の出身だが、河内松原駅から学校までの通学路がとても狭かった。ある全校集会のとき、当時の生徒指導部長から「登校時に、地域住民の迷惑になっている。もっと迷惑を掛けないように弁えなさい」という注意を受けたことがある。私は、かなり早く登校する部類だったので、迷惑をかけるということはなかったが、授業時間ギリギリに登校する生徒が大半だった。道いっぱいに生野高校の生徒が広がって登校するので、駅に向かう人とぶつかるのだ。さすがにこれは、迷惑だろうと思う。50年近く前の話だ。
近畿大学も学生に注意喚起をしなければならないほど苦情が多いのだろうが、もう少し寛容になっても良いのではないかと思う。
「東大阪の恥」「近大は要らない」一部学生の迷惑行為に苦情 大学側、マナー厳守をメールで呼びかけ
https://news.yahoo.co.jp/articles/b847977d6f888354e79e1f3bff1600d7d663e180
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