ダイハツに続き、トヨタ、ホンダ、マツダ、スズキ、ヤマハと、日本の自動車等のメーカーにおいて型式の認証で不正が行われたと一斉に報道された。このニュースを見た人は、誰しもが「ダイハツだけではなく、トヨタ、マツダ、ホンダまでもか!」と思ったはずだ。私も思った。開発競争に打ち勝つために、データの改ざんを行い、型式申請をしていたと思っていた。しかし、違うのだ。6月15日の朝日放送で放映されている「正義のミカタ」で、この問題が取り上げられていたが、問題があるのは国交省のほうで、自動車産業には問題が無いと報道されていた。この番組は、関西圏だけでしか放映されていないローカル番組なので、是非、関西以外の人は、このブログを読んで真実を知ってほしい。
どういうことか?例えば、トヨタは、衝突事故が起こったときに燃料タンクの破損が大事故につながるため、1800kℊの車をぶつけて検証を行っている。この実験をクリアしたものを国交省に申請しているのだ。ところが、国交省の基準は、1100kℊの車での衝突を行い、検証を行うというルールになっている。だから、国交省は「不正だ!」というのだ。どちらが安全か?小学生でもわかる話である。また、人がぶつかったときの衝撃に対するボンネットの影響を調べるために、国は50度の角度でぶつかったときの検証を求めている。これに対して、トヨタは65度の角度での衝撃実験を行っている。どちらが衝撃が大きいか?65度での衝突が大きいのは、当たり前だ。より厳しい条件で実験を行い、型式申請をしたにもかかわらず、国交省が決めたルールに基づいていないから「不正」というのは、どう考えてもおかしい。
また、外国の企業の車の型式については、すんなりOKを出すにもかかわらず、国内産の車には,なかなかOKを出さない「ダブルスタンダード」も明らかになった。これでは、日本の車産業が海外の企業に勝てるはずがない。日本の企業を育てるべきである国の行政機関が、逆に企業の足を引っ張っているのだ。
さらに、WESTの中間君がズバリ指摘していたことだが、このような不正の内実について、どこのマスコミも報道しない。国交省が発表したことをそのまま鵜呑みにして、中間君の言葉によれば「コピペして」報道しているのだ。日本の各新聞で「不正」と報道されるので、それを受けて海外のマスコミが「日本のトヨタなどで不正発覚」と報じる。それをまた、「海外でも報道」と日本のマスコミが報じるのである。これでは、日本のマスコミが日本の企業を潰しているのと同じだ。中間君曰く、「日本のマスコミの皆さんも、自分の頭で考えて報道してほしい」と。まさにそうだ。
元はと言えば、国交省が過去に決めた古いルールを未だに使っていることにある。どこの業界でもそうだが、自動車業界も日進月歩で進化している。だから、自動車産業も自助努力で適合審査をバージョンアップさせてきたのだ。それを自分のところのルールと違うから「不正」というのは、あまりにもお粗末である。何のためのルールなのか。国交省こそルールメイキングが必要だ。そして、自公政権になってから、国交省大臣はずっと公明党出身の大臣である。政権交代も含め、人事のリフレッシュも求められるだろう。
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