呉市の部活動指導員

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 呉市と広島文化学園大学・短期大学が、学生を中学校の部活動に派遣する覚書を結んだ。
対象は25校のスポーツ部で、バスケットボールやバレーボール、サッカー、テニスなどを想定しているという。

呉市の教育長は、
「こういった活動を通しながら教員の働き方改革にも少し役に立てばと思っているところです」
大学の学長は、
「将来、彼ら彼女らが教員となったときには(経験が)とても役に立つというふうに大変有り難いという風に思っています」
とコメントしている。

 結論から言おう。私も附属中学校に在籍している時に、このシステムの構築をめざした。すなわち、大学生を附属中学校に部活動指導員として派遣してもらうことだ。これは、単に、教員の働き方改革が進むというだけの問題ではない。学長が述べているように、学生が教員になったときに役立つのだ。更に、生徒にとっても、部活動を現役でやっている学生に学ぶことができるので、専門性の向上に役立つのだ。つまり、三者三得の制度なのである。

 そして、附属中でこの制度を実験的に行い、問題点を洗い出す中で、地元北幡地区の自治体との連携へと踏み出すことを期待していた。地方都市にとって、部活動指導員を見つけ出すことは、至難の業だからだ。地域の資源である大学を使わない手は無いし、大学も地域貢献を果たすことができる。

 ところが、「教育」という名の付く大学であるにも関わらず、大学も学生も消極的だった。当時は、「何を考えているのだろうか?」と思っていたが、今となっては、この大学の教育に対するレベルが、この程度だったんだと思える。

 このようなニュースを目にするたびに、「私は間違っていなかった」と思う。


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