名古屋市教委不祥事!


 朝起きて、7時のNHKニュースを聞いていたら、とんでもない話が報道されていた。名古屋市教育委員会の人事担当の教職員課が、校長会や各種の教員の団体から、金品を受け取っていたというのである。毎年夏頃に、複数の団体からそれぞれ5000円から3万円の現金や商品券を受け取っていた。今年度は少なくとも40団体から受け取っていたというのである。さらに、帳簿まで存在するというではないか。教職員課の職員は、金品の授受による人事への影響を否定しているが、受け取った金品は飲食代に使ったと言っている。とんでもない話だ。

 大阪府の例で申し訳ないが、次年度の人事は、ちょうど8月ごろから始まる。校長へのヒアリングも9月中旬から10月初旬に行われるのだ。様々な情報を収集したうえで、教職員課の人事担当は、次年度の人事を組み立てる。様々な要因を加味し、そして優先順位をつけて、公平・公正に仕事をするのが、教職員課の人事の仕事だ。私は、校長として何年も人事担当者と話をしてきたが、少なくとも大阪府の人事担当者は、誠実にそして各学校の事も頭に入れながら人事を行っていた。だから、2月の終わりから校長は内示を受け取ることになるが、一回も人事に不平や不満を言ったり、やり直しを要望したことは無い。彼らの苦労をよく知っているからだ。

 人事とは、とてもナーバスな仕事である。たとえ、金銭の授受による人事への影響はなかったと言っても、一体誰が信じるか。影響がないというなら、こういう名古屋市民に不信を招くような悪しき習慣は、即刻廃止すべきだったのだ。それを長年、だらだらと続けていたのは、人事による「旨味」を吸っていたからである。人事への影響がなかったと誰が信じると思っているのか。例えば、AさんとBさん、どちらかをある学校に赴任させようかと考えた時、Aさんがある団体に所属していて、Bさんが所属していない、AさんもBさんも甲乙つけがたいとき、人事は、団体に所属しているAさんを赴任の対象とする。なぜか?翌年の人事が明らかになったとき、もしBさんが赴任対象にしていたら、その団体から公私にわたり(おそらく「私」が圧倒的に多いと思うが)Aさんが外された理由を聞かれたり、なぜBさんなのかを問い詰められたりするからだ。翌年の人事にも歪な影響が残ることも考えられるからである。だから、人事担当者は、波風立てないように団体に所属するAさんを対象とするのだ。これを、人事による癒着という。
 河村市長は、徹底的に解明すると言っている。是非、やってほしい。教育長の首が飛ぶような話だからだ。
 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP