東京都の私立高校入試の面接で、不適切な質問がされ、受験生がPTSDを発症しているという。4月6日、NHKの朝7時のニュースでの内容だ。どんな質問がされたかというと、
“番長みたいな顔をしている”
“あなたの居住地にはヤンキーしかいない”
というものだ。質問を発した教員は、「場の雰囲気を和ませるためだった」と答えたという。言い訳にもなっていない。この私立高校の教員の人権感覚は、この程度のものなのかと思ってしまう。明らかに容姿に関する発言は、lookismだ。更に、居住地に関する発言は、その居住地全体を貶める発言であり、差別につながる発言と言われても仕方がない。このような発言が、「場を和ます」と考えている方が、おかしい。どんな人権感覚の持ち主か、それ以前にどんな資質の教員なのかと思ってしまう。教壇に立つ資格が無いだろう。
私立高校ではないが、公立高校で私も面接を実施したことがある。面接が入試の判断材料になる面接だ。生徒に高校入試に際しての自己申告書を提出してもらい、その自己申告書に基づいて、質問を二つするという面接だ。
面接を実施する教員が、二人一組になって、自己申告書のどの部分に対して、どんな内容の質問をするのかを協議して決定する。そして、作られた質問内容を面接実施教員によって検討するのだ。なぜ、ここまでするかというと、面接官による「差」を極力減らすためである。突拍子もない内容の質問をしたり、もっと取り上げるべき内容を取り上げていなかったりしていないかの検討をするのだ。質問を組み立てるまでに最低でも二日を要する業務なのだ。面接に対して、ここまで作業を積み上げてきたものからすると、
「なんだ!この私立高校は!入試を何だと思っているんだ!」
という怒りさえわいてくる。
高校無償化で私立高校に税金が投入されるが、こんな私立高校は、無償化から排除すべきではないか。余りにも無神経で、人権意識に乏しく、教師の資質に欠ける。
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