フィリピン民族舞踊!


 6月17日に、18時30分から河内長野市の市民交流センターKICCSで、フィリピン民族舞踊会が河内長野市国際交流協会の主催で開催されたので、参加してきた。交流協会の代表理事の挨拶を聞いていると、以前から交流は行われていたが、新型コロナ感染症の影響で4年ぶりの開催となったらしい。民族舞踊を披露してくれるのは、フィリピンセントラル大学の学生さんたち。ILOILOcityに大学があるらしい。私の席の前には、地元で暮らしているのか、フィリピン人の家族、親せきが陣取っていた。踊りを見ていると、本当に様々な文化が入っていることがわかる。まず、原住民のアボリジニの舞踏。ミクロネシアの文化を感じさせる。と思いきや、まったく違う舞踏が始まる。今度は、スペインの流れだ。フィリピンはもともとスペインの植民地であったため、その影響が色濃く出ている。ILOILO市の映像紹介でも、おそらく植民地時代に建設されたであろう、重厚で伝統的な建築物が紹介されていた。次の舞踏は、また毛色が違う。今度は、インドネシアを感じさせるものである。あとで調べると、ILOILO市はフィリピンでも南の方に位置し、インドネシアに近い。インドネシアの文化の影響も入っているようだ。
 舞踏会が始まる冒頭、フィリピンの国家が流れた。私の前のフィリピン人家族は、一斉に起立をし、胸に手を当てて歌い始める。思わず私も立って、胸に手を当てて、フィリピンの国家に敬意を示した。しかし、立っている日本人は、私だけだった。「?」と思った。親善を目的に来日してくれている人たちに敬意を示しても良いのではないかと思ったが、どうも私だけだったようである。最前列には市会議員の方々もたくさん来賓として来られていたが、座ったままの対応で良かったのだろうか?たとえ、外国の国家斉唱に起立する慣例が無くても、敬意を示すことぐらいしても良いのではないか。拍手さえなかったし、国歌が流れた後に司会の女性が「国歌が流れると聞いたので『君が代』かと思いました」とコメントしたのは、失礼ではないかと思った。これを読まれた方は、どういう意見をお持ちなのだろう?
 この会に参加したついでに、河内長野市国際交流協会の会員になった。前に住んでいた市、兵庫県加東市でも国際交流協会の会員になっていた。今、国際交流の焦眉の課題は、アジアを中心に日本で働こうと考えている技能実習生の問題ではないかと思う。まだ政府は外国人の移民を公には認めていないが、人口減少が加速度的に進んでいく日本では、外国人の移民なしでは考えられない。日本に来た技能実習生の劣悪な労働環境が問題になっているが、このようなことをしていては、日本は「選ばれる国」にはなれない。「アジアの盟主日本」という感覚は、知らず知らずのうちに日本人の心の中に巣くっている。アジアの人たちと共に生きていくという「共亜論」(私の造語)でなくてはならない。「脱亜論」ではだめである。
 月曜日から、市内の長野高校、清教学園、小中学校で舞踏を披露してくれるらしい。彼らと接した10代の若者は、果たして何を感じるのか。「脱亜論」ではない「共亜論」を感じてほしいのだが。


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