トランプは独裁者のカモになる?!


 面白い記事を読んだ。読んで、さもありなんと思った。文芸春秋6月号に寄稿されたジョン・ボルトン氏の「トランプは独裁者のカモになる」という内容だ。ボルトン氏といえば、トランプが大統領を務めたときに、側近中の側近としてすぐそばでアメリカ・トランプ外交を担った人物である。その人物のトランプ評である。

 彼はどんなことをトランプについて語っているか?
★トランプは、悪い意味で、有言実行の人。彼ならNATO離脱もやりかねない。NATOなどアメリカにとって無駄だと思っている。NATOへの防衛費増額も、彼にとっては交渉のカードでしかなく、NATOを強化しようという発想はない。
★彼の頭の中では「失敗は絶対に起きない。起きたとしたら、それは自分のせいではなく、常に他の誰かのせい」である。
★トランプは、自分が責任を取らなければならない問題が生じることがとにかく嫌い。要は、哲学がない。
★我々は国益を鑑み、ベストの政策を策定するプロセスを選択するが、トランプは自分の利益になるかどうかを基準にして物事を見る。
★プーチンはトランプをカモだとみている。トランプは、プーチンと良好な人間関係を築いていると思っているが。
★習近平は、おべっかを使うことに長けている。くどい程おべっかを使うので、私(ボルトン氏)はうんざりしたが、トランプは喜色満面。金正恩も笑顔を絶やさず、しきりにゴマをする。
★トランプはおべっかが好き。ゴマすりが効く。
★トランプは民主主義体制に存在する、権力の暴走を抑止するためのルールや制限が無ければいいと考えている。彼には国のためという発想がない。自分にとって何が利益になるかばかり考えている。

 このボルトン氏のトランプ評、いかがだろうか。トランプという人物は、利己的でお坊ちゃまで、面倒くさいことは嫌い、ちやほやされていたら機嫌が良いという、とんでもないバカだということである。こういう評価は、今までもあったが、間近でトランプを見てきたボルトン氏から語られると、「アメリカのリーダーに絶対なってはあかん奴」というのは、はっきりしている。なのに、アメリカで言われているのは、「もしトラ」から「ほぼトラ」、そしていまや「確トラ」とまで言われているのだ。こんな馬鹿なやつを支持する共和党の党員たちも、本当にレベルが低い。己の事しか考えていない。11月に向けて大統領選が進んでいくが、「ダメトラ」であってほしいと願うばかりだ。

 さて、時事問題を語るとブログへのアクセス数が、極端に減る。私のブログは、「教育ブログ」なので、教育関係者、特に教師の方々のアクセスが多い。教育を話題にすると、アクセス数も多いが、時事問題について書くとアクセス数が減るのは仕方ないかもしれない。しかし、教師も時事問題を自分の言葉で語ることができないとだめだと思っている。
 教育現場では、「探究学習」が盛んにおこなわれるようになった。この探究学習は、世の中のリアルな問題にアプローチすることで、より大きな教育効果をもたらす。ウクライナ、ガザなど戦争や紛争の絶えないこの世界情勢の中で、平和の問題を探究する生徒もいるだろう。世界の平和は、アメリカの姿勢を抜きに語れないのだ。今までは、民主党であろうが、共和党であろうが、「世界の警察」たるアメリカの安全保障政策は、大きくぶれなかった。しかし、トランプが登場してから、アメリカは大きくブレ出したのだ。この大きな変化を認識しなければならない。過去と明らかに違うトランプという人物。彼について、教師たちもきちんと語ることができることが重要だと思う。


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