週刊文春の11月14日号に「デジタル教育で日本人がバカになる!」というタイトルで、4ページにわたる特集が組まれた。内容はタイトルの通り、デジタル教科書の利用やデジタル機器の過剰利用による学力低下に関することだ。週刊文春が教育の話題を取り上げることは珍しいのではないかと思い、買って読んでみた。そうすると、デジタル教科書より紙の方が良いという学者や教育評論家が国内外を問わず登場している。例えば、
川島隆太教授(東北大学加齢医学研究所応用脳科学研究分野)
メアリアン・ウルフ客員教授(UCLA教育・情報学大学院)
尾木直樹氏(教育評論家)
ナオミ・S・バロン名誉教授(アメリカン大学国際言語文化学部)
酒井邦嘉教授(東京大学大学院総合文化研究科)
本間元康講師(昭和大学医学部生理学講座声帯調節機能学部門)
山田正明准教授(富山大学学術研究部医学系)
である。いろんな角度から、デジタル教科書より紙の教科書の方が、学習効果が高いということを論証している。私が注目したのは。メアリアン・ウルフ教授の研究だ。彼女は、デジタル機器は、「深い読み」をしづらい欠点があると指摘している。詳しくは、記事を読んでもらうとして、納得の研究である。
この特集、次号でも継続されるらしい。次回は、日本以外の諸外国での議論やデジタル教育推進役の文科省の担当者の声を紹介する予定だという。これほど、デジタル教科書の学習効果の疑問が出ている中で、文科省の担当者は、なんと回答するのだろうか。更に、ICT先進国であるスウェーデンがデジタル教科書から紙に戻ったこともある中で、各国がどんな議論をしているのか、楽しみである。
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