グッドフェローズは、グッドだ!


 12月4日の読売新聞スポーツ欄に、部活動の地域移行に伴う様々な変化が大きく取り上げられていた。その中で、静岡県掛川市の学童野球チーム「グッドフェローズ」が取り上げられていた。このチーム、なかなか面白い。まず、「オッ!」と思ったのは、地元の野球連盟に所属していないのだ。だから、対外試合は行わない。技術の向上よりも基礎体力の向上に重点を置いている。最初の1時間の練習には、必ずウォーミングアップやストレッチを行うという。
 チーム創設者の甲賀英敏さんの話を読んで、なぜこのようなやり方をしているのか納得した。甲賀さんは理学療法士で、地元の高校野球児にトレーナーとして関わったときに、肩や肘を痛める選手の多さにびっくりしたという。甲賀さん曰く、「高校に入ってから予防しても遅い。小学生のうちは基礎体力を高め、伸びしろを持って進学してほしい」。その通りだと思う。自分の子どもに野球やサッカーを経験させる親の思いの中に、一流選手たちの影が無いわけではない。「もしかしたら、自分の子どもも・・・」と思うのだ。また、指導者も有名選手を育て上げることに誘惑される。そうすると、根性主義、勝利至上主義の闇に踏み込んでしまう。この闇に踏み込んでしまうと、自分の体力以上に体を酷使してしまい、ケガや故障を誘発してしまう。10代でスポーツに親しむ人生に変更を余儀なくされる場合もあるのだ。
 甲賀さんの設立趣旨に大賛成だ。誰もが、大谷選手になれるわけではない。なれるのは、ほんの極々一部の人なのだ。圧倒的大多数の人は、その他大勢である。しかし、その他大勢の人も健康で有意義な人生を送る権利と必要性があり、スポーツに勤しむこともその一つなのだ。

甲賀さんの「グッドフェローズ」は、本当にグッド!だ。


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