カスハラで労災認定

, ,

 7月23日の読売新聞社会面でカスタマーハラスメントを受けて自死した男性社員に対して、労災認定されたという記事が載っていた。詳しくは、記事を読んでほしいが、労働基準局は、
「顧客らから対応が困難な注文や要求を受けた」
「顧客らから著しい迷惑行為を受けた」

に当たると指摘、強い心理的負荷がかかり、精神疾患を発症したと判断した。このようなカスハラ対応で精神疾患を発症したことが、労災認定されるならば、教育現場で起こっている保護者からのクレーム対応で、精神疾患を発症したケースも十分労災認定に当たるケースが多いのではないかと思う。

 とにかく、精神疾患で休職する教職員が多いのだ。その要因の大きな部分に保護者対応がある。保護者からのクレームは、継続するケースが多い。さらに、年度途中で担任を変えろ、教科担当を変えろ、部の顧問を変えろ、など、学校の体制から考えると、相当困難なことを要求してくる保護者が少なからずいる。その対応のために、長時間の会議を要し、他の業務に支障が出る場合もあるのだ。そして、周囲から、管理職から支援を受けられないケースでは、教職員が精神的に追い詰められ、精神を病むケースが少なからずある。これはもう、労災ではないかと、この記事を読んで改めて思った。

 厚生労働省は、カスタマーハラスメントへの対応に積極的に動いている。民間の会社も動き出した。文科省と教育委員会は、なかなか動かない。前にも書いたが、保護者の過度なクレームの事例とその対処方法ぐらいまとめてもよいのではないかと思うのだが。なかなか反応が鈍い。

もう重い腰を上げる時期に来ているのではないか。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP