2024年2月24日で、ロシアがウクライナに侵略して2年になる。戦争は3年目に突入した。現在、戦争は膠着状態である。しかし、ウクライナの人々の気持ちの中には、「敗北」という2文字が浮かび上がっているのではないか。ウクライナが敗北すれば、民主主義体制よりも権威主義体制が優位であることを世界中に知らしめることになる。ウクライナの敗北の後に、ロシアはどう出るか。中国は台湾に侵攻するのか。北朝鮮はもっと脅威になるのではないか。この3国に隣接する日本は、民主主義体制と権威主義体制のせめぎあいの最前線に立たされることになる。ウクライナ戦争の趨勢は、今後の世界の勢力地図に大きく影響するのは、世界中の誰もが知っていることだろう。
なぜ、このような膠着状態になっているのか。ウクライナ戦争3年目を迎え、多くのマスコミで報道されている。その要因を自分なりに整理してみたい。
1.ロシアをSWIFTから切り離すことは、核爆弾よりも大きい影響をもたらすと西側諸国は言った。しかし、ロシアの経済は、一時期衰退したものの、現在も持ちこたえている。なぜか。中国・イランという反米の国に加え、インド・トルコもロシアとの貿易を行い、安い原油・天然ガスを買っている。これらの国々がロシア経済を下支えしているのだ。
2.武器供与の不徹底。欧米がウクライナへの武器供与を約束しているが、それが空手形か、もしくは供与が大幅に遅れている。そのことが、「戦力の逐次投入」という最もおかしてはいけない戦略ミスを誘発している。そのため、ロシアが築いた防衛ラインを突破できず、反転攻勢の失敗につながった。
3.ロシアの侵略を非難する諸国は、世界の中では西側諸国であるが、グローバルサウスは中立的な立場、もしくはロシア寄りの姿勢を示している。なぜか。西側諸国が帝国主義として多くのグローバルサウスの国々を収奪してきたという歴史があるからだ。ロシアがまだソ連の時代、ソ連はグローバルサウスの国々が、植民地から独立することを手助けしてきた。西側諸国は、自らが行ってきた帝国主義政策のしっぺ返しに合っているため、ロシアを国際世論で包囲できない。
今、欧米では、「ウクライナへの支援疲れ」が取り出されている。しかし、どこまで支援したというのか。特にドイツは、プーチンに怯え、ビビりながらの支援である。この戦争は、プーチンを打倒しないかぎり終結しないということを、シュルツはわかっているのだろうか。戦況がロシアに不利になり、ロシア国内で反戦の機運が盛り上がらなければならない。今は、その逆だ。
そして、この膠着をもたらした最大の原因は、トランプでありアメリカ共和党である。そして、その共和党を支持するアメリカ人だ。本当に腹が立つ。トランプを支持するアメリカ人こそ、ファシストだとレッテルを張りたいぐらいだ。何が自国第一主義だ。自分だけが良くなれば良いという単なるエゴイスト集団だろう!もし、トランプが大統領選で勝てば、もう民主主義国家とアメリカは名乗るな!と言いたい。
専門家は言う、膠着状態はまだまだ続くだろうと。3年目では決着はつかず、4年目に突入するだろうと言われている。ウクライナの人々にとっては、この戦争に負けることは、国を失うことになるのだ。このウクライナを世界は見捨ててはいけない。もし、見捨てたら、次は自分の国に権威主義国家の触手が伸びてくる。
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