やらないよりやる方が良いが・・・


 何のことかというと、高3中3への受験費用の補助である。10月22日の読売新聞に「子ども家庭庁が、所得が一定以下のひとり親や低所得世帯の高校3年生と中学3年生を対象に、大学受験や模擬試験にかかる費用の補助をはじめる」という記事が掲載されていたのである。記事の中にも指摘されているように、家庭環境によって進学状況に格差があるためである。この件は、「貧困の連鎖」として長年指摘されていたことである。子ども家庭庁が発足して、このことに対処することは、歓迎したい。 
 ところがである。本当に支援をしてほしいのは、学費ではないだろうか。高校の授業料については支援制度が導入されているが、大学・短大・専門学校については、導入されていない。奨学金制度しかない。それも給付制度は「狭き門」である。無利子貸与、有利子貸与となる。このような状況にメスを入れないと、たとえ受験料に補助が導入されても学生生活を継続できない。経済的な理由で中退を余儀なくされてしまう。これでは、「貧困の連鎖」「家庭環境による進学状況の格差」は解消しない。この補助導入を機会に、真にこの問題を解決するためにどうすれば良いかを真剣に議論する必要があるだろう。日本維新の会が公約で掲げるように、「すべての教育を無償にする」というのが、究極の目標である。しかし、それにたどり着くには、まだまだ道が険しいように思う。


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