愛知県みよし市の中学校で、着替え中の女子生徒をスマートフォンで盗撮しようとした疑いで、24歳の常勤講師が逮捕された。盗撮をSNSで教員らが共有するという学校現場を大きく揺るがした事件が発覚しているにも関わらずである。NHKの報道によると、16日、勤務している中学校のプールの更衣室で、着替えていた女子生徒をスマートフォンで盗撮しようとした疑いが持たれている。学校から「女子更衣室にスマートフォンが向けられた」などと警察に通報があり、その後の捜査で、容疑者が更衣室の上にある隙間からスマートフォンを差し入れた疑いがあることがわかったということだ。
逮捕されたのは、24歳の講師である。みよし市教育委員会は、「国内各地で同様の事件が頻発し、国や県から厳重な指導をされていたにもかかわらず、このような事態になってしまい子どもたちや地域の皆様に心よりおわび申し上げます」と謝罪し、愛知県教育委員会は、盗撮などを防ぐためのガイドラインの周知徹底を通知した直後に発覚したことについて問われると、「呼びかけだけではとても効果が上がらない状況になっていて、危機感を持っている」と述べたうえで、「まずは、被害を受けた子どもたちのケアを全力でやっていかなければならない」と話した。
このような事件が多発する背景には、教員不足の問題があるように思えてならない。「子どもが好き」という性的志向がある者が、学校現場に流入しているのではないか。そんな危機感を持つ。今回逮捕された講師も、SNSのわいせつ画像共有事件は知っているはずだ。しかし、それでも盗撮が止まらない。それはもう性的興奮と結びついているからだろう。学校現場は、人員不足で悩んでいる。この問題を解決するために、教職を希望する者を学校に配置せざるを得ない。だから、過去と比べても性的に子どもに関心を寄せる嗜好を持つ人間が、学校現場に入りやすくなっているのだ。学校現場の人員不足は、背に腹は代えられない状況になっている。愛知県教育委員会が言うように、呼びかけだけでは解決しない。もっとも根本的な解決は、教員不足を解決することで、このような性犯罪を犯す恐れのある人間を学校現場に入れないことだ。
マスコミもこの問題を特殊な事件とせず、全国どこの学校でも起こりうる恐れがあること、それほど学校現場は人員不足に悩んでいること、その背景には、「定額働かせ放題」「ブラックな職場」という問題があることと結びつけて報道すべきだ。
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