元旦の大地震に続き、2日は羽田空港での飛行機衝突事故が発生した。燃え上がるジェット機を見た瞬間、「乗員、乗客は!」と思った。しばらくして「全員脱出」の報道が流れ安堵したが、海保では5人の死亡、一人の重傷が報じられた。連日の大惨事の報道を見て、誰しもが「2024年、令和6年はどうなるのだ・・・」と不安に駆られたのではないだろうか。
そんな人々の不安な気持ちを、更に搔き立てるのが「偽情報の拡散」である。今回の大地震でも様々な偽情報が発信されている。
・架空の救助要請
・東日本大震災の津波動画の使用
・「人工地震」による原因や「地震兵器」の活用
などである。「人工地震」や「地震兵器」など、ちょっと科学的知識のある人なら、「何を子供じみたことを言っているんだ!」と一笑に付す。しかし、気持ちが落ち着かないとき、不安で先行きが見通せないとき、人はこんな偽情報に心を持っていかれてしまう。
気象庁や岸田首相まで偽情報に注意を呼び掛けた。岸田首相は、
「被害状況などについての悪質な虚偽情報の流布は決して許されない。厳に慎んでもらいたい」
とコメントした。当たり前だろう。このニュースを聞いて、改めて思ったのは、「こんな大事なときに、こんな愚かな偽情報を流すことを日本は許されているのだ。」ということだ。明らかに、救助活動や救援に負の影響をもたらし、人々を不安に晒す。首相が「現に慎んでもらいたい」という限り、法律で禁止されていないのだと改めて考えさせられた。
今後、生成AIによる偽情報の流布が懸念されている。現にアメリカ大統領選で、共和党全国委員会がバイデン大統領を貶めるビデオを流しており、その内容の多くは生成AIで作られている。世界情勢が益々不安定化し、日本にも周辺国からの脅威が襲っている中で、こんな偽情報を許している状況で良いのかと思った。確かに「表現の自由」との整合性は難しい。しかし、公共の利益に反することになってしまう偽情報の発信を許していて良いのかと思う。
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