2月25日の読売新聞「これからの高校」―第一部無償化の行方4では、富山県の取組が掲載されていた。富山県は今年1月に、全県立高校の再編をめざす「新時代とやまハイスクール構想」をまとめ、2038年度までの実現をめざしているという。県内の全日制県立高校34校を20校に一体的に再編するのが特徴である。
詳しくは記事を読んでほしいのだが、概略を言うと次のようになる。
★交通の便の良い富山市内に1学年480人(12クラス)の大規模校を1校設置
★県内各地には、農業や工業などの職業系専門学科を含む1学年160人~280人の中規模校15校
★企業や自治体との「地域共創」などを掲げる1学年120人以下の小規模校4校を配置
というもので、富山県全体の県立高校を再編対象とする、まさに「マスタープラン」と言えるものである。
記事にも掲載されているように、とかく公立高校の再編は、定員割れをした学校を中心に検討されることが多い。まさに大阪府立高校がその典型である。大阪府でも少子化に伴い、大胆に公立高校の再編・廃校が計画されているが、その内容は「引き算」の発想だ。富山県のように、「引き算」しながら「足し算」をする中で、「化学変化」をもたらそうという「かけ算」の発想がない。この点が大阪府と富山県の決定的な違いであり、本質的な差である。
この本質的な差はどこから生まれるかと言えば、政策立案能力の差であろう。とにかく、大阪府にはビジョンがない。私立高校との生徒獲得競争では、学校の広報力の強化であったり、全府立高校海外研修の実施であったり、はたまた教室の整備というレベルだ。革新的な部分は何かといえば、それは学校の教育内容であるにも関わらず、核心部分には踏み込まず、その周辺をウロチョロしているのが、大阪府の教育行政である。
大阪府も富山県のように、全府立高校を対象とした再編計画-マスタープランを作成すべきではないだろうか。と言っても、そのような能力も意欲も大阪府教育庁には無いだろうが。それなら、手をこまねいておらずに、市町村の自治体が府から府立高校を移管して、特色ある尖った高校に再編することもありだ!

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