この報告書は、みんな読むべきだ!ー故ジャニー喜多川の性加害問題

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 ニュースや雑誌では、故ジャニー喜多川氏の性加害問題が報道されることがやたら多い。この問題、エンタメの世界なのであまり興味もなく、あまり関心がなかったが、この報告書が公表されてから、関心を持つようになった。

外部専門家による再発防止特別チームに関する調査結果について

 この報告書を読んでみた。67ページにわたる報告書だが、1時間ほどで読むことができた。3か月という短い期間に、よくぞここまでまとめられたものだと感心した。それと同時に、被害者への性加害の様子が生々しく記述されている。凄まじい性加害である。喜多川氏は、約50年にわたり10代の若者に対して数えきれないほどの性加害を起こしている。ジャニーズのファンの人はもちろんのこと、そうでない人もこの報告書は読むべきだと思った。そしてこの事件について、もう一度捉えなおすことが必要だ。特に、「ジャニーズ命」と思っているファンの人ほど、ジャニーズという会社がどういう会社でどれほど被害者を産み出して、そして喜多川氏の犯罪を隠ぺいしてきたか。それをわかったうえで、ファンとしてどう思い、どう行動すべきかを考えてほしいと思う。この報告書を読んだ後の感想は3点である。
 1点目。この報告書を受けて行われた9月7日のジャニーズ側の記者会見である。報告書ではジャニーズ事務所の「解体的出直し」と指摘されながら、社名に「ジャニーズ」を残すと東山新社長は述べた。ジャニーズ側は、この報告書を読んでいるはずだが、読んでいるならなぜ社名を残すことにしたのだろう。性加害者ジャニー氏の名前である。それもおびただしい数の性被害を起こした加害者である。被害者に寄り添う気持ちがあるなら、社名を変更する必要があっただろう。それほど、ここに書かれている性被害は凄まじい。本当に被害者に寄り添う気持ちがあるのか、もっとマスコミも追及すべきだろう。未だ忖度しようとする匂いを感じる。
 2点目。これもマスコミなどでも言われているが、この問題へのマスコミの対応の問題である。過去にも喜多川氏の性加害は発覚し、裁判沙汰になり、かつ裁判で性加害は認められているにも関わらず、マスコミは大きく取り上げなかった。この問題の発端も、BBCからのレポート報告からである。今、マスコミは手のひらを返したようにコメントを発表しているが、本当にマスコミも反省しているなら、過去に性被害が明らかになったときに、マスコミはなぜ積極的に対応しなかったのか、特別調査チームが必要だろう。9月10日のバンキシャでフォーリーブスの北公次氏のマスコミへの怒りの告発が報道されていたが、あの時まともにマスコミがこの問題を取り上げていたら、被害は拡大せずに済んだかもしれないのである。まずは、マスコミ自体が自浄作用を持つべきだろう。 
 3点目。この報告書を読んでも、保護者の姿が見えない。調査対象にしなかった面もあると思うが、性被害に遭ったのは、中学生(一部高校生)であると報告されている。性被害の当事者は、「恥ずかしい」「変態と思われるのではないか」「親がジャニーズのファンだから、親に悪い」と述べている。それにしても、子どもがこんなひどい目に遭い、うつ状態やうつ病を発症している被害者もいる中で、親はどうしていたのだろうと思う。理由も言えずにジャニーズJrを退所した子もいるだろう。「変だ・・・」とは思わなかったのかと思う。もしかしたら、経理面を担当していたメリー氏に口止め料をもらっていたのかと勘ぐってしまう。そこまでではないにしても、「わが子をジャニーズに」と、目が曇っていたのかもしれない。子どもの変化に気づかなかったのだろうか。

この問題、まだまだ続くだろう。やはり内部からの経営者ではなく、外部から経営者を入れるべきだろうと思う。そうすることで、ジャニーズの「闇」には光が当たり、「膿」が治癒されると思う。


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