いつまで拘るのかー兵庫県知事選挙


 週末から日曜日にかけて、報道番組などを見た。土曜日の朝日テレビ系「正義のミカタ」、日曜日にはTBS系列の「報道特集」を見た。ついでに、同じくTBS系列の「サンデージャポン」にホリエモンが出演していたので、兵庫県知事選挙のところだけ見た。「正義のミカタ」にレギュラー出演しているほんこん氏は、「いつまで、マスコミはこんなことを報道しているのか。疑惑があるなら、捜査当局が動くやろ」とコメントしていた。同じくコメンテーターとして出演している高橋洋一氏は、「問題視されるとすれば、三桁でしょう。70万円では問題視されない。道路交通法と同じなんですよ」とコメントしていた。そういうものかと思っていたら、サンジャポでホリエモンも同じことを言っていた。「道路交通法と同じ。1㎞/hオーバーしても速度違反には変わりないが、そんなことを警察は問題にしない。公職選挙法とは、そういうものだ」と。

 いわゆる「斎藤知事問題」を整理しておこう。
 1点目は、おねだり問題。これは無かったということになる。斎藤知事を攻撃するマスコミも、もう取り上げない。2点目は、パワハラ問題。斎藤知事は、「机をたたいた」と認めているが、これも程度による。現在では、パワハラ問題もなかったということが言われている。最終的には、「百条委員会」の結果を待たなければならないが、おそらく斎藤知事は「シロ」と判断されるだろう。
 3点目は、今回の知事選挙の「買収問題」だ。マスコミは、ここぞとばかり攻めているが、これも広告会社の社長が「盛った」ということが事実で、70万円がポスター制作の対価ならば、常識の範囲で問題ない。
 一番大きいのは、公益通報に関わる問題だろう。元局長の「告発文」を公益通報として扱わず、犯人捜しを行ったという行為だ。これも最終的には「第三者委員会」で結論が出るとはいえ、権力を持つ者の判断としては如何なものだったのかという疑義は残る。ただ、県庁の顧問弁護士は、「公益通報に当たらない」という判断をしており、「告発文」にも「クーデターを起こす」というような記載があり、「公益」よりは「私益」に当たると判断される部分があるのも確かだ。この「私益」に当たると考えられているのが、20年に亘る「井戸県政」の問題である。兵庫県庁の「天皇」的存在として地位を構築してきた井戸氏が築き上げた既得権益、特に天下り問題に斎藤氏が踏み込んだことに対する、既得権益側の「クーデター」という構図があるのだ。「告発文」を巡るこの井戸県政体質にこそ、マスコミは踏み込まなければならないにも関わらず、一切と言っていい程、報道しない。
 日曜日に放送される「報道特集」は、割と左よりの報道をする。今回も「斎藤知事問題」は取り上げているが、「井戸県政問題」は取り上げない。「報道特集」の報道姿勢からすると、好んで取り上げるテーマであると言えるのだが、報道の姿勢に疑問を感じる。

 ところで、ほんこん氏も高橋氏も言っていたのだが、今取り上げるべきは、アメリカで告発されたIRの贈収賄問題だろうという。この件に絡んで、日本の国会議員も金品の贈与があったと報道されている。マスコミは、秋元氏以外の名前を明らかにしていないが、すでにネット上には岩屋外務大臣らの名前が広まっているらしい。岩屋外務大臣は、金品のやり取りを否定しているが、外務大臣であるにも関わらず、渡米すると司法に引っかかるらしい。これは国益に関わることである。こんな重要なことをなぜ大々的にとりあげないのかと思う。

とにかく、「兵庫県知事問題」に対するマスコミの執拗な姿勢には、疑問を感じざるを得ない。もっと報道すべき問題が他にあるだろうと思うのだが、皆さんはどのように思っているのだろう。


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