11月19日の読売新聞「人生案内」に、「来春看護師になる娘が心配」という題で、相談が寄せられていた。昨日は、兵庫県知事選挙のSNSについて書きたかったので、1日遅れのコメントだ。相談相手は、50代の女性で、娘が来春、大学を卒業して看護師となり、寮に入るらしい。コロナ禍以降の看護師の激務などを考えると、負のイメージが膨らんだらしい。心配と不安で精神科で薬を処方してもらうほど気に病んでいる様子だ。進路を考える時に、高校時代にもっとアドバイスしてあげたら良かったと後悔している。同級生は、知名度の高い会社に就職しているのに・・・と思っている母親である。
世の中には、こんな親が増えているのだろうか。情けない限りである。娘さんは、きちんと自分の進路を考え、着実に実現させている。それも看護師というエッセンシャルワーカーである。志が高い人と推察する。なぜ、背中を押してやらない。なぜ、「がんばれ!」と勇気づけてあげない。なぜ引き戻そうとする。
そもそも、この50代の母親は、子どもを育てるという行為の目的が分かっていない。子どもを育てるというのは、一人前の大人に育てることだ。社会に通用する大人に育てることだ。いつまでも子どもを自分のペットのように思って、手元に置いておきたいと思っているから、いざ、子どもが社会に飛び立つときに、自分の精神が病むぐらい心配になるのだ。
この人生案内を読んで、「そうよね、あなたの気持ちはよくわかるわ」という人が、世の中にたくさんいるのだろうか?一度問うてみたい。少なくない数の親がいるなら、その人たちは、子育ての意味・意義を間違って理解している。こんな親が増えるから、学校との摩擦がいつまでたっても減らない。教師の負担が増すのだ。この過干渉、過保護の親の増殖は何とかならないものかと思う。
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