3月9日の読売新聞に「校内教育支援センター」の記事が掲載されていた。クラスや一斉授業になじめない子どもらが自分のペースで学べるよう、教室などを活用する取り組みだ。このような施設を設置している公立の小中学校が全国で4割を超えたらしい。
兵庫県川西市立多田中学校の取組が紹介されていた。19人が登録し、1日に5~8人が登校するらしい。自分で立てた1日の学習計画に基づき、授業プリントで自習したり、オンラインでクラスの授業に参加したり、対人関係に慣れるため、支援員と雑談やゲームをすることもあるらしい。大阪市の友淵中学校では、民間団体も協力している。昨春卒業した女子生徒は、
「先生ではない大人が接してくれて、進路や悩みを相談できた。気持ちが落ち着く場所だった」とコメントしている。この「先生ではない人」ということがポイントだ。昔、20代の頃、養護教諭の先生がこんなことを言っていた。「不登校の生徒と話をするには、どれだけ教師の顔をせず話をするかです。日常会話をどれだけ話しできるかがポイントです」と教えてもらったが、まさに先生が先生ぶらないところが大きなポイントである。
ところが、大阪信愛学院大学の斎藤教授によれば、運営上の課題として次のような指摘もある。
「居場所があることに子どもが甘えている。」
「教室に戻ることが唯一のゴール」
と思っている先生もいるのだという。まさに悪い意味での「ザ・先生」だ。年間30日以上欠席している生徒が、23年度は、34万6000人を越えている。不登校の生徒がいることが当たり前なのだ。このような状況で、「甘えている」とか「教室に戻るのがゴール」などと思っている教師がいれば、不登校の問題は解決しない。大人になる道は、まさに様々なのである。通信制高校に通う生徒もどんどん増えているということを小中の学校の先生も認識すべきだろう。
というようなことを書くのも、昨日河内長野の長野商店街にあるよろず屋さんに焼き魚を買いに行った。残念ながら、焼き魚は水曜日しかやっていないということで買えなかったが、土曜日に商店街を歩くと新しい発見があった。フリースクールがあったのだ。「河内ラボ」というNPO法人が運営しているスペースである。駄菓子屋あったり、工作部屋があったり、当然勉強部屋があったりするのだ。「オー!河内長野にもあるんだ!」という新しい発見だった。長野商店街は半ばシャッター通りになりつつあり、空き店舗を改装してのフルースクールだ。機会があれば訪ねてみたい。
河内ラボ まちのスクール
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