NHK火曜日夜の10時から放映されている「東京サラダボウル」がおもしろい。緑の色に髪を染めた国際課の刑事鴻田(奈緒)と中国語通訳の元刑事有木野(松田龍平)のコンビで展開されるドラマで、NHKのwebpageには、次のように書かれている。
“一つの言葉”への理解が、“誰かの人生”への理解に繋がれるかもしれない…。 昨今メディアに躍る“外国人犯罪・外国人事件”という言葉。犯罪が起きる事実はあっても、言葉が独り歩きすることで一部に偏見や差別を生んでいます。
これは「事件」と一括りにせず、外国人居住者の方たちの暮らしや人生に光を当て、そこに向き合う刑事と通訳人の目線で、異国で生きる葛藤に出会っていく物語です。
まさに、今私たち日本人に必要な視点ではないだろうか。ニュースで外国人の事件やトラブルが報道されるが、このドラマの鴻田刑事のように同じ町で住む居住者という視点が重要だと思う。第5回のベトナムから来た技能実習生のティエンに対する日本人の先輩の「どうせ、あいつらは数年もすれば、自分の国に帰るんだ」という視点では、やがて日本は立ち行かなくなる。それをリアルに教えてくれるのがこのドラマだ。明日の第6回は、鴻田と有木野がなぜ警察官になったのか、その過去が語られるようだ。とにかく、奈緒が演じる鴻田の視点は優しい。
今では、大都市のコンビニで働く店員のほとんどが外国人だ。マニュアル化されていて働きやすいという。少し前までベトナム出身の店員が多かったが、顔立ちが少し違う人が増えてきた。「どこから来たの?」と聞く、バングラデシュとかネパールという答えが返ってくる。日本語専門学校に通いながら、アルバイトをしているのだ。なぜ日本を選んだか、たこ焼き屋の店員のお姉さんに聞いてみたら、「日本は、安いから」という答えが返って来た。なるほど、円安もあるのかと思う。
私は、外国人の店員さんをみつけると、できる限り声をかけようと思っている。「日本語うまいね」「どこから来たの?」「日本はどう?」「がんばってね」などである。ちょっとでも日本と日本人に良い印象を持ってほしいのだ。外国人から選ばれないようになってしまえば、もう人口減少の日本は立ち行かない。本気の「共生」が始まっているのだ。
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