「初の50%台!」ってホント?


 文科省の全国公立中学校と高校等を対象とした2023年度の英語教育実施状況調査の結果、政府が目標とする英語力を持つ生徒が、中学生で50.0%、高校生は50,6%で、初めて50%台になったという。政府の目標レベルとは、中学3年生が英検3級レベル、高校3年生が準2級レベルである。にわかには信じがたい。本当かと思う。
 なぜか?実際に中学生や高校生が英検を受験したわけではないからだ。英検3級や準2級を受験して、取得した割合が50%を超えたならば、「オーッ!」と思うが、実際はそうではない。記事にもこのように書かれている。

英語の力を持つ生徒には、英検などの資格取得者や教員が同程度の英語力があると判断したケースも含まれる

のだ。実際に高校生の半分が英検準2級の力を持っていると、実感できる人がどれだけいるだろう。本当にそんな力を持っているなら、町中に英語で会話する若者がもっといるはずだ。訪日した外国人に、もっと積極的に英語で会話できるだろう。しかし、実際にそんな場面を見かけることは稀だ。

 この調査結果、「盛ってますよ!」と言いたい。本当に英語力を育てたいなら、英検などの資格受験を全員に課すべきだろう。まあ、文科省は貧乏省庁だから、絶対にそんなことはやらないとわかっているが。とにかく、そんなに喜んで発表するようなものではない。実態は、厳しいのだ。


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