また、人生案内だ。今回は、東京のI子さん。二人のお子さんを育てる30代の専業主婦の方だ。上の子が小学校の受験を控えている。相談は、
「毎日、家事、育児に奮闘し、受験に向けての家庭学習、幼児教室への送迎、願書の準備や面接の練習なども私一人で担い、心が折れそうです。」
という内容だ。旦那さんの協力は得られていないようである。
回答者の大日向先生は、的確に指摘されている。
「ストレスのはけ口を求めるお気持ちは分かりますが、一番ストレスを抱えているのはお子さんではないでしょうか」
「お子さんをこれ以上追い詰めないために「お受験」は結果ではなくプロセスが大切、と気持ちを切り替えてください」
と。
そもそも、I子さんは、「お受験」させることが子どもの幸せと考えているのだろうか。「お受験」を否定するわけではないが、お子さんはどういう意思表示をしているのだろうかと思う。たとえ、就学前のお子さんとはいえ、しっかりと意思表示できるのではないかと思ってしまう。小学校に入る前から、「受験の勝ち負け」を経験してしまうことの悪影響もあるだろう。私事で申し訳ないが、私の3人の子どもたちは、公立の保育園で、公立の小学校・中学校に通ったが、学区のトップの高校に進学し、長男は国立難関大学、次男・長女は難関私立大学に進学した。地域の公立小中学校は、決して学力が高い学校ではなかった。でも、それなりの本人の希望する進路選択をして社会人になったと思っている。要は、家庭の教育力が大事であると言いたい。「お受験、お受験」と騒ぐのは、家庭の教育力に自信が無いのではないか。だから、教育を学校に任してしまいたいために、「お受験」に邁進するのではないかと、辛辣な見方ながら、公立学校で子育てした私には思えてしまう。「お受験」に邁進する親ほど、期待する結果が学校から得られなかったら、学校を激しく攻めるのだ。己の家庭の教育力をさておいて。
I子さん、本当に「お受験」することが、子どもの幸せに結びついているかどうか、もう一度立ち止まって考えた方が良いと思う。母親が新聞に相談するほど、ストレスを抱えるような状態は、決して子どもに良い影響をもたらさないと思いますよ。
コメントを残す